East Coast HipHopとWest Coast HipHopの違い [HipHopアーティスト紹介 Part3]
こんにちは。
最近、仕事中に、ファミレスの呼び出しベルの音が脳内を無限ループしてて、仕事できない。
zezezeです。
今回の記事は、前回に続きHipHopについての記事を書いていきます。
今日は、アーティスト紹介は休憩し、
「East Coast HipHopとWest Coast HipHopの違い」
について書いていこうと思います。
前回の記事でも軽く触れた東西のHipHopですが、アメリカの90年代のHipHopは大きく東と西に分けられ(東西抗争などもあり)、それぞれの地域で異なるジャンルとして扱われています。
東西抗争については、こちらの記事で触れているので、気になる方はご覧ください。
zezeze自身は、どちらかというと「East Coast HipHop」の音楽性やカルチャーが好きで、普段はこっちばかり聞いていますが、今回は、それぞれの音楽性の違いという観点から、東西の違い・アーティストについて書いていきます。
1.HipHopの歴史
冒頭にも書きましたが、90年代のHipHopにおいては、大きく東と西でジャンルが分かれているが、HipHopの原点・生まれた場所は、1970年初めにニューヨークのブロンクスという地域で生まれた。
つまり、East Coastが発祥の地である。
ここではあまり詳しく書かないが、どのように生まれたのかというと、
当時貧しくクラブなどに行けなかったアフリカ系アメリカ人が公園などに集まって行っていた「ブロックパーティ」にて、DJをしていた”クール・ハーク”という人物が曲のブレイクの部分(ビートのみの部分)のみを繋げてループさせていた。これが現在まで言われているブレイクビーツである。
また、ダンサーがこのブレイクビーツを好んで踊っていたことから、
彼らのダンスを「ブレイクダンス」と呼んだ。
さらに、この当時からブレイクビーツに合わせてラップをしていた「MC」があらわれ出した。
主にこれらの「DJ」「ブレイクダンス」「MC」に加え「グラフィティ」の4つを総称してHipHopという文化として呼ばれだした。これらがいわゆるHipHopの4大要素である。
時は進み、DJの技術の向上、HipHopという音楽のジャンルとしての確立がなされ、HipHopの黄金期とも呼ばれる90年代へと突入していく。
2.East Coast HipHopについて
このようにして、ニューヨークを発祥として生まれたHipHopであるが、現在皆さんが当たり前に知っているように1つのジャンルとして世界的に広まっていくこととなる。
80年代後半から90年代初めに東海岸で流行していた、JAZZミュージックのサンプリング、楽器、ピアノなどの音でトラックを構成し、自身のライフスタイルや出身地のこと(犯罪など)、社会の情勢、などを歌っていた楽曲はハードコアヒップホップともいわれる。
そんな中で、発祥の地である東海岸・ニューヨークにて90年代に活躍していた
HipHop MCはというと、
Nas、The Notorious B.I.G、Wu-Tang Clan、A Tribe Called Quest、Gang starr、Jay-Z、
Mobb Deep、Jeru The Damaja、Group Home
などなど、挙げるときりがないが、数々の有名なアーティストがいる。
Biggieの「Big Poppa」のように、聞いていて気持ちいいメロウな楽曲のものや、
Nasの「If I Ruled the World」のようにシンプルなビートに落ち着いた、淡々としたラップを乗せた楽曲、
Wu-Tang Clanの「Method Man」のように、癖になるようなトラックや独自の音楽性からサンプリングした音(彼らの曲によく聞かれるカンフーを基にしたような音だったり)、耳に残るライミング・フローから作り出された楽曲。
これらの感想は完全にzezezeの主観であるが、東海岸の90sHipHopの中で当時の流行があった上でそれぞれの表現方法があり、それを読み解くことでアーティストについて知ることも音楽を聴く楽しみ方の1つであるのではないかと思う。
3.West Coast HipHopについて
一方、アメリカの西海岸、ロサンゼルやカリフォルニアを中心に流行したHipHop。
これは一般的に、G-RAP・G-FUNK (G=ギャングスタ)といわれるスタイルである。
G-RAPは、先駆者である”Ice-T”をはじめ”N.W.A”などのアーティストにより広められた。
リリックに関しては、ギャングや犯罪に関することなどを過激にラップしており、社会的に大きな影響(良くも悪くも)を与えた。
東海岸のHipHopがメッセージ性のあるラップであるのに対し、西海岸のラップは警察や政治に対する批判等をハードに歌っている。
N.W.Aを題材に作られた映画「Straight Outta Compton」でも描かれていたが、この「Fuck tha Police」のように直接的に警察に対しての批判を歌った楽曲のようなイメージである。
また、G-FunkはDr.Dreが第一人者として知られている。
東海岸のHipHopのトラックとの違いは、電子音が多用されていたりトークボックスを用いられている。
ゆったりとしたテンポ、グルービーで耳に残るようなキャッチ―なトラックが印象的な楽曲が特徴的である。
また、東海岸のHipHopに比べ、”歌っている”感が強いという印象がある。
代表的なアーティストとしては、
Dr,Dre、Snoop Doggy Dogg、2 Pac、Warren G、
などがあげられる。
西海岸の中でも流行とともに音楽性が変化しており、それぞれ歌っている内容も変化していっていることから、時代のながれとともに社会の情勢などの変化がみられるという点においても非常に興味深いところである。
4.最後に
今回は、East Coast HipHopとWest Coast HipHopの違いについて、書いてきましたが、
トラックの構成やリリックの内容の違い、表現方法の違いが見られたが、どちらも世界的なヒットを記録したアーティストが多く、HipHopを語る上で知っておきたい内容であることには違いないと思います。
余談ですが、ダンサーの中では、HipHopダンスをする人は東海岸、Popダンスをする人は西海岸を好む印象があり、トラックの構成(ビートの強さなど)による傾向がひとつの要因なのではないのかと感じました。
個人的には東海岸の方が好みですが、トークボックスを用いた楽曲なんかはシンプルにかっこいいと感じ、好きでよく聞きます。記事を書いておいてではありますが、シンプルにかっこいいと感じたものを聴くことが音楽を好きになる一歩であると思っているので、東海岸と西海岸どちらもかっこいいことは間違いないのでぜひ聞いてみてはいかかでしょうか。
あえてトークボックスの楽曲で好きな曲の一つを貼って終わりたいと思います。
では、今日はこの辺で。
zzz